年齢を重ねても自分の歯で噛みたい
「トラブルが起きてから治療すればいい」という誤った常識が広まってしまった日本には、残念ながら入れ歯大国と呼ばれるほど、多くの歯を失ってしまう方がたくさんいるのが現状です。しかし入れ歯では、どうしても自分の歯のように噛むことは難しく、生きていくうえで大きな楽しみである「食べる」ということを満喫できなくなってしまいます。
年齢を重ねても自分の歯で噛めるお口でいるには、1本でも多く歯を残すことが大切です。千葉県白井市の歯医者「かわおと歯科」では、年齢に応じた予防ケアをご提案し、「噛める幸せ」をずっと感じていただけるようサポートします。
歯が失われる原因
そもそも、歯はなぜ失ってしまうのでしょうか。その主な原因は、次の二つの病気です。
虫歯 | 歯周病 |
---|---|
![]() |
![]() |
プラーク(歯垢)に棲みつく虫歯菌が食べカスに含まれる糖分を栄養源にして酸を放出し、歯が徐々に溶かされていく病気です。決して自然治癒することがなく、治療をしても再発のリスクを背負ってしまうため、治療をくり返すことで最終的に歯を失ってしまいます。 お子様から30歳くらいまでの方が歯を失うのは、ほとんどが虫歯を原因としています。毎日の正しいブラッシングや定期検診で予防に励みましょう。 |
プラークに棲みつく歯周病菌が出す毒素によって、歯を支える顎の骨や歯ぐきを徐々に溶かしていく病気です。虫歯と同じく自然治癒しないうえに、治療をしても再発のリスクを背負います。 30歳以上の成人が歯を失う原因の第1位が歯周病といわれており、日本の国民病とされるほど広く蔓延しているため、決して他人ごとではありません。原因にはストレスによる免疫力の低下などが挙げられるため、日々の生活の中でも注意が必要です。 |
歯の役割を見直してみましょう
「歯を失う」ということは、失ったことのない方には想像もつかないことかもしれません。そもそも、歯の役割とはどんなものなのか、その重要性を知っておきましょう。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
役割1 咀嚼(そしゃく) |
役割2 発音 |
役割3 力の発揮 |
役割4 印象 |
---|---|---|---|
食べ物を細かく噛みくだくことで栄養の吸収を助けるとともに、胃腸の負担を和らげます。 | 空気のもれ方や舌の位置を定め、正しい発音を助けます。 | 奥歯をきちんと噛み合わせることで全身のバランスをとり、スポーツ時の瞬発力の発揮などにつなげます。 | きれいに整った歯並びは、他人への好印象を与えます。同時に自分の自信にもつながります。 |
「噛む」ために、歯は何本必要?
毎日食事を楽しむためには、自分の歯で噛めることが必要です。では「噛む」ためには歯は何本必要なのでしょうか? 次の図をご覧ください。
この図を見ると、食べる物を選ばず、タコやイカ、たくわんといった噛みごたえのある物も問題なく食べるためには、歯は18~28本必要だということがわかります。何でも食べられる歯があれば、さまざまな栄養吸収を可能にします。全身の健康のためにも、1本でも多く自分の歯を守ることが大切なのです。
年齢に合わせた予防ケアを
歯が1本もない状態から乳歯が生え、永久歯に生え替わり……。お口の中は年齢を重ねるごとに大きく変化しています。予防は年齢に関わらず必要ですが、予防方法はそのときそのときのお口の状態に合ったもので行うことが必要です。
乳幼児期
(親御さんへ)
乳歯は永久歯よりもやわらかく、虫歯になりやすい歯です。初めは濡れたガーゼでふいてあげ、徐々にブラッシングの習慣を身につけてあげてください。最後にはご家族の方が、欠かさずに仕上げみがきをしてあげましょう。
学童期
(親御さんへ)
乳歯から永久歯に生え替わる時期になり、お口の中は大きく変化します。自分できちんとブラッシングできるよう教えてあげながら、まだ最後には仕上げみがきをしてあげてください。
思春期
(親御さんへ)
すべて永久歯が生えそろう時期になります。自立して、仕上げみがきもしてあげられなくなりますが、きちんとブラッシングする習慣が身についているか、ときどき気にかけてあげてください。
成人期
虫歯に加え、歯周病の心配も現れるころです。歯周病は自覚症状が乏しいため、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。定期検診に通う習慣を身につけ、予防とともに早期発見・早期治療を可能にしましょう。
壮年期
引き続き虫歯や歯周病に悩まされるころです。加えて、治療痕の銀歯や歯の黄ばみなど、見ためも気にする方が増えてきます。口元に自信が持てないと、笑えなくなってしまうこともあります。審美歯科治療やホワイトニングを検討しましょう。
老年期
年齢を重ねてもしっかり食事ができるということは、大きな幸せです。入れ歯やインプラントも定期的にチェックを受けて快適に使えるように維持し、お口から全身の健康を維持していきましょう。